tasukeLサポーター研究所最新情報

V・ファーレン長崎が長崎県にもたらした大きな効果。


2018年にV・ファーレン長崎がJ1に昇格した。長崎県内では、長崎サポーターや地元の事業者、市民がアウェイサポーターの来訪を歓迎し、ホームスタジアムのある諫早市を中心に、他のJリーグクラブでは見られない積極的なサポーター交流活動が展開されている。こうした姿勢や取り組みは、長崎県にとってどのような効果を及ぼしているのか、アンケート調査を実施した。

その結果、明らかになったのは、一般的に行政が大きな予算を費やして取り組む「観光地域づくり」や「関係人口の拡大」の課題解決がV・ファーレン長崎を通じて見事に前進しつつあるという明るい未来だった。この大きな成果は胸を張って長崎県民に披露できるものではないかと考える。

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Jサポーター長崎アウェイ遠征についての意識アンケート調査
2018年11月 tasukeLサポーター研究所調べ
回答者685名 インターネット調査
V・ファーレン長崎のホームゲームに遠征したことがある「V・ファーレン長崎以外のJクラブを応援するサポーター」

 

長崎県の歴史文化について遠征前に予習しましたか?

長崎予習

多くのアウェイサポーターが長崎県を訪問する前に長崎県について学んでいることがわかる。長崎県の理解者を増やすことにつながっている。また、そのような予習の結果か、首都圏からの短期の観光では敬遠されがちな諫早市をはじめ、五島列島、島原半島、九十九島といった長崎市内からアクセスが良いとはいえない観光地に足を伸ばしたアウェイサポーターも多い。対戦カードによっては軍艦島上陸ツアーは早々に完売している例もある。

 

長崎県の歴史文化について遠征中に知ったことはありましたか?

長崎知ったこと

百聞は一見にしかず。多くのアウェイサポーターが新たな学びの機会を得ている。諫早市特有の「V・ファーレンロード」でのおもてなし活動や、試合後の飲食店でのサポーター交流会も機会作りの一つとなっている。

 

V・ファーレン長崎のホームゲームへの遠征中に海産物や長崎県の名物と言われるものを食べましたか?

長崎食べた

長崎県は人口減少が著しく観光による需要拡大への期待が大きい。基幹産業である造船業が苦戦している一方、観光産業を通して各種産業の活性化に期待がかかる。そんな中で、多くのアウェイサポーターが長崎県の食資源を体験していることは大きな収穫といえる。実に95%が海産物や長崎県の名物といわれるものを食べている。試合後の購買力も強い。

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V・ファーレン長崎のホームゲームへの遠征によって長崎県への親近感は高まりましたか?

長崎親近感

約90%が親近感が高まったと回答している。全国各地で行政が地域のファン作りに挑戦しているが、Jリーグ開催による県外の長崎県ファン育成は、絶大な効果が生まれているといえる。

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V・ファーレン長崎のホームゲームへの遠征後に「長崎県は自分にとって大切な場所だ」と思うようになりましたか?

長崎大切

その昔の物見遊山の観光、団体旅行のツアーでは、名所を足早に巡って見るだけで「自分にとって大切な場所」という気持ちが育つことはなかった。アウェイサポーターはJリーグ会場近隣や試合前後の観光等によって地域の人々との交流を行っている。「アウェイツーリズム」は、いわゆる「滞在交流型観光」に近い観光スタイルとなっているため、長崎県との心理的なつながりが深まっていることがわかる。つまり「関係人口の拡大」の支援に繋がっている。

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V・ファーレン長崎のホームゲームへの遠征後に「長崎県に何かあれば支援したい」と思うようになりましたか?

長崎支援

Jリーグサポーターの多くは「地域を応援したい」というマインドを持っている。過去、大災害において、多くのJリーグサポーターが復興支援に駆けつけている。V・ファーレン長崎を通して、長崎県と強い絆を結んだ人もいるようだ。

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人口流出が問題となる中で、V・ファーレン長崎の存在は長崎県の「観光地域づくり」に大きな効果をもたらしている。何より、このようなJ1・1年目の効果が、諫早市民をはじめとする地域の人々の実感値となり、そこから「地域自慢」「地域を愛する気持ちの拡大」「地域の人々の連携」に繋がり、多くのアウェイサポーターの来訪を受け入れるために「地域をもっと良くしていこう」という活動の広がりに繋がるものと思われる。V・ファーレン長崎は、残念ながらJ2に降格し2019年は来訪するアウェイサポーターの人数は減少する。しかし、活動が足踏みすることなく広がることで、新しい長崎県の魅力が拡大・向上していくのではないかと期待する。

 

本調査と連動する 「試合後のサポーター交流についてのアンケート調査」を実施してます。併せてご協力いただけますと幸いです。こちらの調査結果はnoteでも公開します。諫早市でアウェイサポーターを受け入れている方々の声も盛り込んでレポートする予定です。